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新しいRAC VM Templateでノード追加
現在RAC(Real Application Clusters)のVM Templateは下記3つがリリースされています。
- 11.2.0.2 x86_64
- 11.2.0.1 x86_64
- 11.1.0.1 x86_64
この内、新しい11.2.0.xのVM Templateではいくつか機能が追加されてきています。新機能の1つとして、「ノード追加」がサポートされています。
詳しい手順はこちらのREADMEのAppendix Bにまとめられています。
ですがREADMEは英語ということもあり、こちらにも手順を記載しておきます。
まずは2ノードのRACが構築されていることが前提です。つまりbuildcluster.shを流し終わった後でこの手順を開始してください。
3ノード目のVMをVM Templateから作成します。
VMが作成されたら既存のRACに割り当てているのと同じ構成で共有ディスクを割り当てます。(Enterprise Manager 11g VM Management Packの場合はVM作成途中に共有ディスクの割り当てまで行えます)
VMを起動します。そしてVNCコンソールで接続し、次のようなプロンプトが表示されたら「OUT」と入力します。
Is this the first node in the cluster (YES/NO): [OUT]
OSが完全に起動しますのでrootユーザでログインします。デフォルトパスワードはovsrootです。
次に仮でネットワークアドレスを割り振ります。これは一時的なもので構いません。設定ファイルを既存RACから転送するためです。
[root@node3]# ifconfig [IP ADDRESS] netmask [NETMASK]
既存のRACノードからnode3にnetconfig.iniファイルを転送します。
[root@node3]# scp node1:/u01/racovm/netconfig.ini /u01/racovm
netconfig.iniファイルを編集してnode3のエントリを追記します。IPアドレスやノード名は環境に応じて変更してください。
NODE1=node1
NODE1IP=10.185.147.58
NODE1PRIV=node1-priv
NODE1PRIVIP=192.168.12.58
NODE1VIP=node1-vip
NODE1VIPIP=10.185.147.59
NODE2=node2
NODE2IP=10.185.147.60
NODE2PRIV=node2-priv
NODE2PRIVIP=192.168.12.60
NODE2VIP=node2-vip
NODE2VIPIP=10.185.147.61
NODE3=node3
NODE3IP=10.185.147.62
NODE3PRIV=node3-priv
NODE3PRIVIP=192.168.12.62
NODE3VIP=node3-vip
NODE3VIPIP=10.185.147.63
# Common data
PUBADAP=eth0
PUBMASK=255.255.248.0
PUBGW=10.185.144.1
PRIVADAP=eth1
PRIVMASK=255.255.255.0
RACCLUSTERNAME=db-cluster
DOMAINNAME=jp.oracle.com
DNSIP=10.185.147.20
# Device used to transfer network information to second node
# in interview mode
NETCONFIG_DEV=/dev/xvdc
# 11gR2 specific data
SCANNAME=db-cluster
SCANIP=
node3でrootユーザでnetconfig.shスクリプトを実行してネットワーク設定をnetconfig.iniに基づいて再設定します。このスクリプトをネットワーク設定を変更するので必ずコンソール接続で実施してください。SSH等ではセッションが途中で切れてしまいます。
[root@node3]# /u01/racovm/netconfig.sh -n 3
次にnode3のnetconfig.shを既存のRACノードにコピーします。
[root@node3]# scp /u01/racovm/netconfig.ini node1:/u01/racovm/ [root@node3]# scp /u01/racovm/netconfig.ini node2:/u01/racovm/
そして最後に既存のRACノード上でracovm.shスクリプトを実行してノード追加を行います。node3の部分は追加されるノード名です。環境に合わせて変更してください。
[root@node1]# cd /u01/racovm
[root@node1]# ./racovm.sh -S addnodes -N node3 2>&1 | tee addnode3.log
手元の環境では約10分程でノード追加が完了しました。自動的に3ノード目でもASM, DBのインスタンスが起動し、3ノードのRACが動き出します。
オラクル+日立による仮想化セミナー
掲題のセミナーについて申し込み受付が始まりました。
日時:11月18日(水)
僕も冒頭のセッションで少しお話しますが、メインは日立システムアンドサービス様による検証レポートです。Oracle VM Forumでお話しているようなコンセプトベースの話に加え、今回のセミナーではそれを実機検証した結果をもって具体的な運用について言及するようなものになります。
- 性能は実際どうなのか?
- 障害時の挙動は?
- ディスク構成ベストプラクティスは?
- バックアップ/リカバリベストプラクティスは?
- 最終的なコストは?
是非、ご来場ください。
Oracle VM meets ZFS !!!! – Oracle VM Forum 2009 東京 追加開催(10/30)
今月末の10/30日にOracle VM Forum 2009を東京で追加開催します。
Oracle VM Forum 2009 ~クラウドを掴む!次世代IT基盤構築のノウハウを伝授~
基本的に9/1におこなったイベントが好評だったのでその追加開催という形になるのですが、2セッション程新しい物に入れ替えています。僕がお話するセッションは下記2つです。
14:20 – 15:10 徹底解説「Oracle RAC on Oracle VM」で構築する次世代基盤実装
15:20 – 16:10 ZFSとOracle VMを連携させた門外不出の検証環境 構築手法(New !!!!)
後者のセッションが今回新規のものです。このセッションでは「イケてる仮想化検証環境」をどう構築するかにスポットを当てています。Oracle VM環境のストレージとしてOpenSolarisのZFSを使用し、瞬間仮想マシンプロビジョニング、スナップショットバックアップ等を実現する手法を紹介します。
Oracle VMはバージョン2.1.5から外部からマネージャ機能を呼び出せるWeb Service APIを装備しています(現在の最新バージョンは開催中のOracle Open Worldで発表となった2.2です)。 今回紹介する環境はこのAPIを叩いてZFSとOracle VMを連携させるツール「ovmzfs」を使い、ZFSの能力を仮想化環境で発揮させるというものです。セッションではこのツールの紹介/デモを行います。
そしてこのovmzfsというツールはオープンソースとしてそろそろ公開します。ZFSや仮想化環境にご興味のある方は是非!
Oracle Database 11g R2がRAC on VM環境で認定されました
Oracle Database 11g R2がRAC on VM環境で認定されました。
先月のUSでの11g R2発表から約一ヶ月、これまでにない早さでCertificationが完了しました。
・11g R2だとなにがいいの?
いくつかありますが、RAC on VM環境で地味に嬉しいのはOCRやVotingディスクをASM配下に入れれるようになったことです。これまではASMを使っていてもOCRやVotingは別にボリュームを用意する必要がありました。これってちょっと複雑ですよね。
11g R2からはなんでもかんでも全部ASMに格納できるのでディスクまわりの設計がシンプルになります。
下記のリンクはRAC on VMのベストプラクティスとシステム要件が記載されたホワイトペーパーの最新版です。RAC on VM構築時の道しるべになるはずです。